腰痛の最新理論

ギックリ腰の時に安静と指導したり
すぐにレントゲンを撮ろうとする先生がいたら
その方の情報は古いので気をつけましょう。


今日は文章が長いので興味ある方だけ呼んでください。
腰痛の最新と言っても2012年ですが最新理論です。


日本人が経験する腰痛の診断や治療方法がここ2年間で変わってきたという。
きっかけは、2012年、日本整形外科学会と日本腰痛学会がまとめた「腰痛診療ガイドライン」にあります。
腰痛診療ガイドライン策定委員会委員長を務めた、福島県立医科大学会津医療センターの白土修教授の言葉を引用します。


1990年代までに発表された腰痛に関するたくさんの研究論文は、今から10年ほど前に厚生労働省のバックアップを受けてまとめられたもの。
「今回のガイドラインのベースとなっているのは当時のものです。そこに、2010年までに発表された新たな論文を読み解いて加筆したのが今回の腰痛診療ガイドラインです」(白土教授)

つまり、今までは90年代から2010年までに発表された全ての情報を盛り込んだ指針はなく、欧米ではすでに常識だった腰痛の診断方法などが、国内には必ずしも浸透していなかったということになる。この委員会が立ち上がってからガイドラインが発表されるまでに、実に4年の歳月を要したという。

「世界中の文献を4000編調べ、詳細まで読み解いたものは1000編以上。調べられる限りの最新のものまであたって、エビデンス(研究によって治療に有効だと確認された根拠等)をまとめたものがガイドラインです」(白土教授)。
 
そして、エビデンスによって明確になったのが、腰痛の場合、必ずしもレントゲンを取る必要はないこと、安静よりむしろ運動したほうが症状が軽くなるケースが多いということだった。

「初診時に問診の時間を必ずとり、医師はレントゲンの必要性を判断します。
欧米では90年代にすでにレントゲンは必ず必要なものではないと認識されていました」(白土教授)。

とはいっても、腰痛には命に関わる病気が隠れていることも多い。「ちょっと腰が痛いからと、病院ではなく最初に接骨院や整体院にいくのは危険。神経障害、がんの転移の場合もありますし、重症の骨粗しょう症の場合は、動かすだけで骨折することもあります。腰痛は一番初めに病院を受診することが何よりも大切。医師の問診によってレントゲンの必要性を判断できるからです」(白土教授)

診断は病院で。その後の経過をみて、症状によって整骨院や整体院を選択肢に加えるのが良いと報告されています。